TALANT関連事業

精神障害者就労定着連携促進事業

この事業は東京都福祉局からの委託事業で精神障害者が地域で安定して働き続けるために、
医療機関・就労支援機関・企業等の連携を促進する
という目的で2018年から開始されました。
2018年から2020年までの3年間では主に、定着支援連絡会を開催し、
2021年からは事業が再編され、3ヵ年の事業として、
医療機関連携コーディネーターの配置が追加されました。

 


1.精神障害者就労定着支援連絡会

 

 

 

 

 

 

 

■ 活動内容

(1)事務局会議の開催
医療・就労支援センター・企業より参画頂き、連絡会と連携に資するツールの内容を検討します。

 

(2)精神障害者就労定着支援連絡会の開催
連絡会を開催し、地域の支援力向上とネットワーク形成を図ります。

 

医療機関・就労支援機関・企業の間の連携のミゾはどのようにして起こるのか、連携のミゾを埋めていくためにはどのような対策を行えば良いのかを事例検討やパネルディスカッションで明らかにしていきます。

 

連絡会の参加者の声
それぞれの視点から見えてくるものや実際の現場のリアルな声が聞けて、今後の参考になると感じました。
それぞれの立場によってアセスメントの考え方の違いがあることがとてもよく分かった。
各職場でどのような工夫をされているか、現状についてお話を聞かせて頂き、参考になりました。

 

(3)連携に資するツールの作成と地域への周知
地域医療機関のキーパーソンの一覧と連携マニュアルを作成し、情報共有の円滑化を図ります。

3年で見えてきた「医療との連携における基本的なマナー・ルールを設定し周知」を具現化したものです。

 

 

2018-2021の3か年で見えてきたこと
連携上の溝を埋める工夫

 

①地域就労支援における医療の役割をより明確にする。
②医療と企業が出会う場として勉強会・研修会を実施していく。
③医療との連携における基本的なマナー・ルールを設定し周知する。
④地域就労支援の各プロセス・場面におけるキーパーソンの把握と地域内での橋渡し役が必要。
⑤医療機関内に「主治医と地域支援者との橋渡し」役の育成が必要。
⑥職場適応支援のプロセスのあり方を見直す・強化する。

 

 

 

2.医療機関連携コーディネーターの配置

 

 

 

 

 

 

 

■ 活動の目的

● 医療機関に対して就労支援機関活用を積極的に働きかけるとともに、就労支援機関の継続的な窓口となって医療連携の促進を図る。

 

● 連携する医療機関を開拓し、就労を希望する精神障害者を就労支援機関につなぐ等の支援をして、企業等への就労と職場定着の一層の促進を図る。

 

医療機関連携コーディネーターは、積極的に医療機関に出向いて活動する連携促進の担当者です。
都内6カ所の障害者就業・生活支援センターに配置され、圏域ごとに活動しています。
地域の医療機関の、様々な立場の方と意見交換をする中で、医療機関の実情を伺って、必要な情報を提供させていただき、就労支援の現状を伝えて、連携のために何が必要なのかを模索しながら、連携のミゾを少しずつ埋めていきます。

 

■ 医療機関連携コーディネーターの業務内容

(1)精神科医療機関に対する啓発活動
精神科医療機関に対し、就労支援や職場定着支援の必要性等についての啓発活動を行う。

 

(2)連携医療機関の開拓
圏域内の精神科医療機関と連携・協力体制を構築するよう努める。
→連携に資するツールの掲載依頼

 

(3)交流プログラムの実施
就労支援や職場定着支援の必要性等について、精神科医療機関や当事者の理解を促進するため、交流プログラムを実施する。

 

2023年度交流プログラム(具体例)

内容 医療機関 参加対象者
就労準備性ピラミッドから
(健康管理・体調管理・病状管理について)
A病院 デイケアスタッフ
ピアサポーターとデイケア利用者のグループワーク B病院 デイケア利用者
スタッフ
生活習慣病の予防 C病院 デイケア利用者
デイケアスタッフの取り組みの振り返り D病院 デイケアスタッフ
デイケアスタッフのわかくさ福祉会通所施設の見学 E病院 デイケアスタッフ

 

(4)相談・助言
医療連携に関する相談窓口として、就労支援機関・企業等へ助言し、必要に応じてコーディネート活動を行う。

 

● 通院(入院)されている患者様の就労支援に関する助言、相談、就労支援機関への紹介、職業適性検査(就労アセスメント)等のコーディネート。
※直接病院に伺い、患者様、医療従事様とのやりとりも可能。

 

ご希望に応じて、TALANTに登録して頂き、継続的な支援も可能。

 

■ 医療機関連携コーディネーターが関わった医療機関様の声

様々なテーマの出前授業を開催して頂き、患者様にとってとても有難かった。
地域の就労移行や就労継続B型事業所の見学を企画して頂き、デイケアのメンバーがとても喜んでいた。
デイケアの今後の方向性について相談に乗って頂き、参考になった。

 

 

 

 

 

訪問型職場適応援助促進助成金事業(ジョブコーチ支援)

障害者に対して

…職場の従業員の方との関わり方や、効率の良い作業の進め方などのアドバイスをします。

 

事業主に対して

…本人が力を発揮しやすい作業の提案や、障害特性を踏まえた仕事の教え方などのアドバイスをします。

 


 

■ ジョブコーチ「支援の仕組み」

 

ジョブコーチ支援の仕組み

 

 

■ ジョブコーチ「標準的な支援の流れ」

 

ジョブコーチ標準的な支援の流れ

 

 

■ 関係機関と連携した支援

支援開始にあたって、ご本人の同意を得たうえで通院に同行。主治医から具体的な症状や就業上の留意事項について専門的な助言を得て、支援計画を作成します。

 

支援開始後も支援の進捗状況を主治医と共有。職務内容・勤務時間などを変更するタイミングや、ストレスが生じて体調が不安定な時の対処方法などについては、主治医の助言をもとに適宜相談します。

 

 

■ ジョブコーチを利用した企業・ご本人の声

ご本人より
・職場に慣れるまで不安だったが、最初はジョブコーチがいてくれたので心強かった。上司との相談もスムーズにできるようになった。
・ジョブコーチから企業担当者へのアドバイスで、しっかりとしたマニュアルやスケジュールが用意されて、安心した。

 

企業担当者より
・本人がストレスを感じやすい場面や体調変化の兆し(サイン)など、押さえどころが把握できた

 

 

 

 

 

中小企業障害者雇用応援連携事業

都内中小企業の障害者雇用促進に向けて、東京都、国(東京労働局、ハローワーク)、
東京しごと財団、都内障害者就業・生活支援センターが連携し、

対象企業へ個別訪問等による直接的支援を行います。

 


 

■ 事業の全体図

中小企業障害者雇用応援連携事業全体図

※東京都はたらくネット中小企業障害者雇用応援連携事業ページから引用

 

 

■ 具体的な支援内容

社員向けの障害者雇用の勉強会の開催
障害者雇用に関する制度、助成金などの情報提供
職務の切り出しに係る相談
採用計画の相談
雇用前/雇用後のフォローアップ等の提案
専門機関についての情報提供 等

 

 

これまでの実績

 

都内運送会社
倉庫内でのピッキング業務について、企業見学会・実習を企画し、1名の採用につながる。
採用後1年が経過し、安定就労中。

 

団体事務職員
軽事務作業および清掃業務を募集し、仕事の切り出しの段階からTALANTがかかわり、企業見学会・実習を経て1名の採用につながり、採用後1年が経過し安定就労中。

 

 

 

 

 

 

障害者雇用相談援助助成金事業

労働局により認定を受けた事業者(認定事業者)が労働局等による雇用指導と一体となって
障害者の雇入れや雇用管理に関する相談援助事業(障害者雇用相談援助事業)
を支援の対象となる事業主に実施した場合に助成を行うものです。

 


 

■ 具体的な支援のステップ

 

(1)経営陣の理解促進
社長や経営陣が障害者雇用を理解して、積極的に推進することで社員の理解が進みます。

 

(2)障害者雇用推進体制の構築
障害者雇用担当者や教育係の明確化を図り、属人化・形骸化しないよう、組織として障害者雇用を推進していくための体制を構築します。

 

(3)企業内での障害者雇用の理解促進
当該企業での障害者雇用の方針、合理的配慮、障害特性の理解など、障害者を配属する現場の社員の理解促進を図ります。

 

(4)当該企業内における職務の創出・選定
業務の選定やそれに伴い必要となる業務プロセス・組織体制の見直し、受け入れ部署の検討。
過去の事例等や他社の取り組み例を活かして、障害者が活躍できる業務の創出・選定を行います。

 

(5)採用・雇用方針の決定
求めるスキルや経験・人物像の整理し、方針を決定します。

 

(6)求人の申し込みに向けた準備など、募集や採用活動の準備
労働条件の設定、募集媒体の選定、応募状況に応じた条件の見直し、書類選考や採用面接におけるチェックポイントの作成を行います。

 

(7)企業内の支援体制等の環境整備
労働者の障害の特性に配慮した施設・設備の整備や援助する者の配置など、必要な支援体制等の整備について検討し導入します。

 

(8)採用後の雇用管理や職場定着等
業務・作業環境・職場の人間関係等職場適応上の課題が生じた際の課題の把握や予防、解決するための仕組みや体制づくりを行います。

 

 

 

 

 

多摩市役所チャレンジ雇用「ハートフルオフィス」事業

チャレンジ雇用とは、各府省や各自治体において、障がい者を有期任用し、
業務の経験を踏まえて一般企業への就職の実現を図るもので、国が推進したものです。
当センターでは、2014年から開始した多摩市のチャレンジ雇用
「ハートフルオフィス」事業のコーディネート業務を受託しています。

業務ではチャレンジ雇用として働く方の定着に向けた支援以外に、
雇用は別の体験実習のコーディネート業務なども行い、
体験・チャレンジ雇用・転職に向けた支援を行っています。

 


 

職種 非常勤一般職「チャレンジ雇用」職員
雇用人員 6名(現在、精神障害者5名、知的障害者が1名)
業務内容 主な業務
①事務的作業(郵便物や文書の封入・封緘、書類整理等)
②その他軽作業(荷物運びや仕分けなど)
勤務条件 募集要項内による勤務が可能で、次の要件をいずれも満たす方
①多摩市在住又は多摩市から障害福祉サービス受給者証の交付を受けている方で、一般就労を希望している方
② 愛の手帳又は精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方
③多摩市役所が実施するチャレンジ雇用体験実習又はそれと同等の経験を有する方
※多摩市でのチャレンジ雇用体験実習の経験がない方は指定障害福祉サービス事業者等からの推薦書の提出が必要です。
 勤務時間 1日5時間(基本的には10時00分~16時00分)
※ 休憩時間60分(12時00分~13時00分)
勤務日 月曜~金曜日(土・日・祝・年末年始は休み)
※ 週4日と5日の選択が可能
【短時間雇用】週3日又は週2日
休暇制度 年次有給休暇、慶弔休暇、就職活動休暇等の制度あり。
報酬 1時間あたり1,113円  ※通勤費を支給、制約あり。
 任用期間 1年間 ※ 1年を単位として2回を上限に更新可。最大3年の勤務が可能。

 

体 験 実 習
年2回実施(令和5年度)。
アセスメントと体験の場の提供。雇用に向けた視野を広げていく。
チャレンジ雇用
1年契約で、最大3年の雇用期間。実習よりレベルの高い業務へ従事。
最終的には、一般就労へステップアップし、安定して働けるようになる事が目標。
一 般 就 労
雇用契約中、本人の希望に合わせた転職活動が可能。また、採用を考えている企業の見学も可能としている。

 

 

 

 

 

お気軽にご連絡ください!

TALANTでは、障害のある方、雇用を検討されている企業様双方への
継続的なサポートを行っております。
障害者就労・雇用に関することは何でもお気軽にご相談ください。

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